BOOM BOOM-BASH GROOVE PORTER お騒がせ移動型お祭り屋

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Kads MIIDA 編

吉祥寺の繁華街からちょっと外れたファンキーでブギーなストリート。ここは犬式も良くやるライブハウスWARPに濃音バーのcheeky、いつでも大騒ぎのFUNK STEPと有数の名店が立ち並ぶローカルスポット。
そこに去年7月にオープンしたばかりのEARTH RIDDIMというジャマイカンキッチンがある。入り口に近づくと店内からはアイリィなルーツレゲェが漏れて聴こえてきて、そこで既に浮き足に。そのまま10段も無いショートステップを下ると、木製の小窓が付いたドア。開けると、店内の壁にはKads MIIDAの手がけたジャマイカの町並みが堂々と描かれていて、反対側にはボブマーレーやジャマイカンピープルの写真が飾られている。
落ち着いたアイリィなムードと内装の木の質感がやわらかく暖かい。
僕らはその壁画側のテーブル席に腰を下ろし、上着を脱いだ。

今宵はここで、12月に「LIVE PAINTING SESSION」という大イベントと、念願の絵本発売を控えたKads MIIDA氏にインタヴューーー!!!!

と、行く前に、お腹をすかせた僕らはとりあえずフードのオーダー。
そう、ここEARTH RIDDMは本場仕込みのアイタルフードを提供してくれるとってもアイリィなお店なのだ!
ここはミイダ氏におまかせでちょいちょいちょいっとオーダーを済ませ、レコーダーセット!

改め、いざ!インタヴューーー!!

B:

頂のポスターありがとうございました!
みんなから大好評ですよ!本当に凄いものが出来たと思います。
実はアレ、ミイダ君の絵本のワンシーンから来てるんですよね。
イメージの打ち合わせでアトリエにお邪魔した時に、「今、絵本を作ってる。」ってサンプルを見せてもらって、その中のワンシーンで凄いワイドな風景の絵があって、それを見たとき、日本平のあの景色のパノラマ感と繋がったんですよ。

そこから、あの横長の非常識なポスターのアイディアが生まれたんです。(笑)

  頂
K:

そうそう!そこから始まった。(笑)

頂も凄い良かったですね。あのポスターの事は忘れられないですよ。あの原画を描いた時のセッションは凄かったなぁ。朝までかけてずぅっと描いてて、最後はブンさん(加藤文太郎)とオレしか起きてなかった。(笑)

B: すいません!僕、途中で寝ちゃいました!(笑)
K:

 

一番ひどかったのは、オレのズボンが燃えたっていう、、、

B: !!!何で!!!?
K:

あれは、全体がほぼ描き上がって、最後にキャンドルタイムのイメージのろうそくを描こうってなって、それで本物を見ながら描こうってことで、ろうそくを一本立てて描いてたんですよ。 で、描いてるうちに絵の方に熱中しすぎて、、、そしたら、その足元のろうそくの火がズボンに燃え移って! なーんか足チクチクするなぁって思って、パッてと見たら、ズボンめっちゃ燃えてて!!(笑)

もう、ウワァー!!ってなってババー!!っと火を消して、、、床はロウだらけになるわ、ズボン燃えるわ、、、大変でしたよ。(笑)

B: そんな事があったんですね。全然、知らなかったなぁ。。。
K:

まぁ、オレもそのぐらい集中してやってて、あれはもうこの日の内に仕上げなアカンと思ってたし、日本の象徴としてもそれなりのモノが出来たと思う。

B:

いやー、あれは本当に素晴らしい富士山だと思いますよ。ありがとうございます!
原画は立派な額に入って、事務所に飾ってあります。家宝モノですよ!
絵本のほうも楽しみですね!

発売はいつ頃になりそうですか?

K:

年内には出すつもりです。今のところ12月発売予定で、今まさに大詰めの時期ですね。実は来週入稿なんですよ。大体は出来てるんですけど、後は細かい微調整。今日も出てくる前にやってました。
(※インタビュー後、Kads MIIDA作、絵本「イッテミヨー ジャマイカ」の発売は来年頭に延期になる事になりました。)

B:

いよいよですね!
絵本のアイディアは、確か僕がミイダ君に初めて会った頃から言ってましたよね?

結構な時間が経ってますけど。

K:

もう4年かかってます!(笑)

B: もう、そんなに経つんですね!?
そもそも何で絵本を描こうと思ったんですか?
K:

まぁ、もともと、子供が生まれたときに、絵本を読んでやろうってなって、読んでみたら、今ある絵本ってのは言葉の感じが男親が読むにはちょっと恥ずかしいなぁって思って。それで、オレは書いてある言葉は無視して、絵だけを見て勝手に読んだんですよ。
そうやって勝手にストーリーも作って読んだら、それがやたら子供にウケて。
で、そっから、じゃ俺は男親が子供に読むための絵本を描いたろって思ったんですよ。
内容は俺がジャマイカに行ってた時の話なんですけど、家を留守にしてジャマイカに行ってたから、それを子供達に対して、俺がジャマイカで何をして来たかってのをちゃんと残したいなぁって思って、描き始めたのがきっかけですね。

B:

へぇ~、なるほど。でも、わかりますね。確かに絵本っていうとお母さんが子供に諭すように読むイメージ、ありますもんね。

K:

そうでしょ?男が読むとやっぱちょっと恥ずかしいじゃないですか。
だからコレは男親が男の子に読んであげる、男同士の絵本なんですよ。
発売、クリスマスに間に合うといいんですけどね。
ちなみにユージ(PAPA U-Gee)の歌もCDで付いてて、音楽と一緒に楽しめる作品になってます。

B: 楽しみですね!
K:

ブンブンにも送りますよ、ダンボールでいっぱい!(笑)
(販売)よろしくお願いします!

B:

アハハっ!じゃあ1500部ぐらいもらっとこうかな!(笑)
ちなみにどこの出版社から出すんですか?

K:

ROVEの出版社(JD MEDUSA)からですね。

今年、リーペリーの本を出したから、これはもしかしたら可能性あるかなって思って。で、話してみたらイイ感じで、ROVE以外にも本を出してくって事だったんで、その第二段みたいな感じで、話が進んで。

B: ROVEだったらバッチリですね!浜石まつりにも取材に来てくれたり、頂も応援してもらいました。お世話になってま~す!(笑)
B: 最近は、DROGONやGRAVITY FREEとか、ミイダ君から見たら若い世代のペインター達ともコラボしてライヴペインティングやってますよね?
K:

最近はライブペイントでも、完成形がしっかりしているペインターがどんどん出てきてる。ほら、ライブペイントって、その描いてる過程を見る行為が面白いんだけど、じゃあその次の段階っていうと、それが一つの作品としてちゃんと成立するかどうかってところで、今そのレベルの領域まで入ってるんじゃないかと俺は思う。で、そうなった時にそれが出来てるアーティストっていうと、彼らなんだと思うんですよ。そういうアーティストと一緒にやれるのは楽しいですね。彼らも俺の立場をわかってくれてるし、俺も彼らのファンだから、一緒にやれるし。やっとミュージシャンみたいなセッションが絵描き同士でも出来る段階に入ってきたなぁっていうのは感じますね。

B: ミイダ君がライブペイントを始めたのはいつ頃ですか?
K: 初めてやったのは、、、確か90年ぐらいかな?
B: じゃ、もう18年前なんですね!?
K:

そうですね。当時、横浜で「バナナサイズ」ってユージとかジュニア(Jr.DEE)とかがいたサウンドクルーの現場でやり始めたっていうか、まぁ勝手にやったというか、やっていいよって言ってくれて、じゃぁやりマースみたいな感じで。
それでずーっとやってて、、、
一時やらなくなった時期もあったけど、その時は今みたいなレゲェの現場じゃない所で、抽象的でサイケデリックなのを描いてた時期もありましたね。

で、またここ10年ぐらいレゲェ、ルーツの現場で続けてて、でドラゴンとかグラビティーとかと出会って、自分の中でもまた新しい可能性が出てきて。

B: 音楽にしても普通の仕事にしても、まぁ何にしても、自分より若い世代を認めるのるのって難しいところあるじゃないですか?「あいつら、まだまだよ。」みたいな。でもミイダ君はそういうところ一切無いですね?
K:

うん、まぁ、彼らの場合は世代が近くないから、逆に素直にカッコいいなぁとか、新しいなぁとか思えますね。 向こうは向こうで年上の人とやりたいって気持ちがあって、じゃやろうって、一緒に出来るし。そうじゃないと止まっちゃうしね。そのままおっさんになるのも嫌やし。(笑)

ライブペインティングって大きく分けて2通りあると思うねんけど、一つは完成形はどうでもいい、過程を楽しませるスタイルと、もう一つは出来上がってから「あ、コレなんや。」と完成形を作品としてちゃんと見せるスタイル。
自分がやってんのは、、、最初はやっぱりねぇ、過程のほうか。人前で描くっていう緊張感に負けてたっていうか、ただ描いてるだけみたいな。それでも、数こなしていく内に時間軸もわかってきて、じゃ何時間だったら見てる人達は楽しいのか?とか考えれるようになって。

B: そこ大事ですよね。アレ、10時間やられてもつらいですもん。それで結局、最後見れなかったりとか。
K:

そりゃ、きついでしょ?でも俺も最初は5時間ぐらいかかってたなぁ。休憩したりとか、人に聞きにいったりとかしながら。
今は一時間が限界なんですよ。まぁ映画で考えたら1時間~2時間ぐらいで収めなきゃいけないし、その間に見てる人を飽きさせないようにしないといけないし、自分も飽きちゃいけない。でも楽しいだけじゃなくて、最終的には一歩手前で落ちる段階をつけるんですよ。みんなハテナ?になって、俺もハテナ?になって、「ウワァっ」って先が見えなくなるような段階がないと良いものが出来ない。最後にそれが解けた時に本当に良い作品が出来る。っていうのはいつもありますね。だから、今は完成形に拘ってんのかなぁ。

今はそういうスタイルが多いですね。昔はもっとハプニングっていうか、もうグチャグチャでもいいから飛び散らすみたいな。そういう時期もありましたけど。

B: それにしても最近は、昔と比べると、なんというかプロのペインターというか、名前があるペインターが増えて来ましたよね。
K: そうですね。ここ5年ぐらいじゃないですか?
B: まさに5年前、僕らも初めてミイダ君をライブペイントでパーティーに呼んだんですよね。あの時はKEISONのライブで、AOちゃん(DRY&HEAVY)のDJで。今でも覚えてるのが、僕、お客さんをみんな座らしたりして。(笑)最後に絵が完成した時、ミイダ君が振り返って会釈して、それからみんなワァーっとなって拍手喝采で。アレは凄かったなぁ。静岡でああいうの初めてだったから、みんなも凄い盛り上がりましたよね。
K:

そうそう、アレは凄い良かった。あの時は確か、俺の周りにセキュリティーのポールが立ってて、あんなん厳重にされたのも初めてだったけど(笑)、最後はそれも外して、そしたらAOちゃんがもう1曲かけて、みんなでワァーっと踊って!アレはめっちゃ楽しかったなぁ。

B: うん、もちろん初めてっていうのがデカいけど、今まででアレが一番印象的だったな。
K:

でも、描いた絵は男と女が浜辺でちちくり合ってるっていう、、、!(笑)

いやぁ、なんかパフォーマンスって裏切りも必要じゃないですか。いい意味で、意外な裏切りみたいな。あの時は凄いルーツでカルチャーな絵を期待されれんのかな?って思ってたから、ただの男と女の絵を描いて。アレはアレで凄い良かったと思う。

B:

いやもう、アレが良かったんですよ。Tシャツにもなったし、僕らの歴史の大きな始まりでしたからね。(笑)

何回目かのバグダッドのライブの時はジュンちゃん(レゲェダンサーDogggy Style JUNKO)とマリア(DANCEHALL QUEEN Phatty Maria)と踊っちゃったりして!

K:

ありましたねー!アレも面白かったなぁ。後から一番ニコニコしてたって言われたもん。まぁ、自分の中でも、踊りながら描くぐらいの余裕はいつも欲しいと思ってますよ。
それ大事ですねぇ。

 

B:

やっぱりパフォーマンスって意味では最近の色々いる中でもミイダ君が一番かなと思いますね。人に見せるっていう意味でも、時間もそうだし、最終的な落とし所もそうだし、計算されてるのか、自然とそういうバイブレーションになるのか、そこは流石だなと思いますね。

そのパフォーマンスの凄いのが今度やるんですよね?12月の6,7でしたっけ?

K: そうなんですよ。「Live Painting Session」、一世一代の賭けです!(笑)
B: これはライブペイントをメインにしたイベントなんですよね?
今まではそういうのって無かったんですか?
Live Painting Session
K:

なんかねぇ、あるにはあったのかな?でも、より良い環境で、音楽と絵を同じ目線で感じられる、例えばステージの高さが同じだったりとか、そういうのは僕が見てきた限りではないかな?だから、イベンターの人達にも見てもらいたいんですよ。こうやったらもっと楽しめるっていう可能性を広げる意味でも。やっぱ扱いにくいと思うんですよ。まだまだライブペインティングって音楽と違ってそんなに歴史がないから。だけどセッティングが決まれば、いろんな楽しみ方が出来ると思うし。
空間を立体的に楽しむっていうのがあって、視覚も楽しめて、音も楽しめる、そんで知り合いの店に出店してもらって飯が食えたりとか。だからライブペイント祭りみたいなイメージで、結構砕けた感じでアートを楽しむっていうか。

そんな感じでやりたいですね。

B:

面子も凄いですもんね。ライブペイントはミイダ君にGRAVITY FREEもいるし、DORAGONにカリシュウさんに2yangも。ミュージシャンはOKIさんにGOMAちゃんに、西内てっちゃんにツルさん、ミックスはウッチーに、、、上げってたらきりが無いですけど、っていうか、これ浜石まつりでやってもいいんじゃないの?ってぐらい豪華ですよね!?
そういう意味でもこんなイベント初めてだと思います。

やるほうも楽しいだろうし、見るほうも凄い楽しみですよ!

K: やる前にみんなで円陣組もうかなって思って。(笑)それぐらい気合入ってますよ!
B: いいですねー!でもやっぱミイダ君ぐらい影響力がある人が言い出さなかったらこんなの出来ないし、これはみんなのアーティスト魂に炸裂する凄いイベントになりますよ!
K: 奇跡を起こします!!(笑)
そんで、ゆくゆくはこのLive Painting Sessionをいろんな所でやりたいですね。
是非、静岡でも!
B:

いつかやりましょう!とりあえずは12月6,7日!これはみんなちゃんと目撃しないと!革命的なイベントになること間違いなし!
本当に楽しみにしてますよ!今日はありがとうございました!

じゃー、メシ!!!

全員: 待ってました!いっただきまーす!!!

テーブルには、インタビュー中に次々と運ばれて来たうまそうなアイタルフードが!?
いい話を聴いてお腹もペコペコ!
と、旨いメシで更に話は盛り上がり、馬鹿話にも花が咲き、BGMも次第に甘くなり、吉祥寺の夜はまったりとふけていきました。
馬鹿話の合間、「絵を描く事は孤独である。しかし、それは共有したいモノなんだ。」と、Kads MIIDAはさりげなく語った。内なる想いを色や形で示すペインター。最初の一筆から最後のサインまで、その絵描きの孤独に触れると、もれなく一緒にクリエイションジャーニーが出来るってのがライブペイントの醍醐味だろう。
日本のライブペインターのパイオニア的存在である彼が18年の時を経て切り開く新たな歴史の1ページ、「Live Painting Session」。そして父から子へ、自身の体験から伝えるべきドラマをその絵に込めた絵本「イッテミヨー ジャマイカ」の完成。キャリアに溺れることなく、常にオープンマインド、感性の広がりは止まることなく、また未知への扉をノックする。一方、振り返ればそこには次の世代へ、伝えたい想い、残すべきソウル、アーティストである事をも超えた人類としての営みがある。

Kads MIIDAのアートトリップはまだまだ続く。。。

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